
「仕事に行きたくない」が続くとき、まず確かめること
朝、目が覚めた瞬間に「行きたくないな」と思う。日曜の夕方になると気持ちが沈む。そんな日が、気づけば何週間も続いている。
仕事に行きたくない日は、誰にでもあります。ただ、それがずっと続いているなら、何かが合っていないサインかもしれません。
この記事では、「行きたくない」が続くときに、辞めるかどうかを決める前に確かめておきたいことを、順番に整理します。
- 「行きたくない」は甘え?
- まず確かめたいのは、体と心の状態
- 何が「行きたくない」の原因になっている?
- 原因別:小さくできること
- 状況別の考え方の例4つ
- 誰に相談すればいい?
- 休む・辞めるを考えるときの順番
- よくある質問
「行きたくない」は甘え?
「みんな我慢して働いているのに」と、自分を責めてしまう方もいると思います。
でも、行きたくない気持ちが続いているのは、気合いが足りないからではなく、何かが負担になっているからであることがほとんどです。仕事の量、人間関係、通勤、仕事の中身。原因が分かれば、打てる手も見えてきます。
私自身、新卒で入った会社では毎日終電まで働いていました。希望していた事業への異動も見込めず、2ヶ月で辞めています。2社目の営業事務では、部署に若手が自分1人で雑用が多く、人間関係のストレスで退職しました。どちらも、いま振り返ると「行きたくない」の原因ははっきりしていました。
まず確かめたいのは、体と心の状態
原因を考える前に、いちばん先に確かめてほしいのが体と心の状態です。次のようなことが続いていないでしょうか。
- 寝つけない、夜中や早朝に目が覚める
- 食欲がない、または食べすぎてしまう
- 朝、体が重くて起き上がれない
- 休みの日も仕事のことが頭から離れない
- 理由もなく涙が出る、何をしても楽しくない
こうした状態が続いているときは、仕事をどうするかを考えるより先に、休むことや医療機関に相談することを優先してください。疲れが溜まった状態では、冷静に判断するのが難しくなります。
私は、通勤が往復3時間になった会社で体調を崩して退職しました。体調が崩れてからでは、次のことを考える余力も残りにくくなります。
「まだ大丈夫」と思っているうちに、一度立ち止まってみてください。
何が「行きたくない」の原因になっている?
体調に大きな問題がなければ、次は原因を探します。漠然と「行きたくない」と感じているときは、原因がいくつも重なっていることが多いので、ひとつずつ分けて考えるのがおすすめです。
| 原因 | 確かめたいこと | 小さくできること |
|---|---|---|
| 仕事の量 | 残業が続いているか、一人で抱えている仕事がないか | 上司に業務量を相談する、優先順位を一緒に決めてもらう |
| 人間関係 | 特定の人との関係か、職場全体の雰囲気か | 関わり方を減らせるか考える、信頼できる人に話す |
| 通勤 | 時間や混雑が負担になっていないか | 時差出勤や在宅勤務の制度がないか確認する |
| 仕事の中身 | やっている作業が自分に合っているか | 担当の変更や異動の希望を出せるか確認する |
| 将来の見通し | この先も同じ状態が続きそうか | 社内でできることと、社外で探すことを書き分ける |
紙に書き出してみると、「全部がいやだと思っていたけれど、実は通勤がいちばんつらかった」といったことに気づくことがあります。原因がひとつに絞れれば、辞めなくても変えられる部分が見つかることもあります。
原因別:小さくできること
表の右側に書いたことは、どれも「いますぐ解決する」ものではありません。ただ、何もしないまま我慢を続けるより、少しでも状況が動くことのほうが、気持ちは楽になります。
たとえば業務量の相談は、「つらいです」とだけ伝えるより、「いまこの3つを抱えていて、このままだと期限に間に合わない」と具体的に伝えるほうが、上司も対応しやすくなります。
制度については、会社の就業規則や社内の案内に書かれていることが多いので、一度目を通しておくといいと思います。

状況別の考え方の例4つ
例1:繁忙期で、残業が続いている
終わりの見通しがあるなら、繁忙期が過ぎるまでは休日にしっかり休むことを優先します。見通しがなく、ずっと同じ状態が続きそうなら、業務量の相談をしてみてください。それでも変わらないときは、環境を変えることを考えていい時期だと思います。
例2:特定の人との関係がつらい
その人と関わる場面を減らせるか、間に入ってもらえる人がいるかを考えます。社内の相談窓口や人事に話すことも選択肢です。一人で抱え込まず、誰かに状況を知っておいてもらうだけでも違います。
例3:仕事の中身が合っていない気がする
どの作業が苦しくて、どの作業なら続けられそうかを書き分けてみます。続けられそうな作業が中心の仕事が社内にあれば異動を、社外にあれば転職を考える材料になります。
例4:はっきりした理由はないけれど、ずっと気が重い
疲れが溜まっていることもあるので、まずは休息を取ってみてください。それでも変わらないときは、体調のサインを見直し、医療機関に相談することも考えてみてください。
誰に相談すればいい?
「行きたくない」を一人で抱えていると、考えが同じところを回り続けます。話す相手は、状況によって選んでいいと思います。
- 上司や人事 … 業務量や配置など、会社の中で変えられることを相談したいとき
- 社内の相談窓口・産業医 … 会社によって設けられています。体調や人間関係の相談がしやすいことがあります
- 医療機関 … 眠れない、食べられないなど、体や心のサインが出ているとき
- 家族や友人 … 気持ちを整理したいとき。結論を出してもらう必要はありません
- 転職の相談先 … 社外の選択肢を知っておきたいとき
転職の相談をするからといって、すぐに転職しなければいけないわけではありません。選択肢を知っておくだけで、「ここしかない」という息苦しさが軽くなることもあります。
休む・辞めるを考えるときの順番
いろいろ試しても状況が変わらないときは、休むことや辞めることを考えていいと思います。そのときは、次の順番で考えると混乱しにくくなります。
- 体調を最優先にする … 体調が悪いなら、まず休む。休職の制度があるかは就業規則で確認する
- 辞めたい理由を言葉にする … 何が合わなかったのかを、次の職場選びの条件に変える
- お金と期間の見通しを立てる … 次が決まる前に辞める場合の生活費を考えておく
- 退職の伝え方を決める … 申し出の期限は、会社の就業規則を確認する
次の仕事が決まる前に辞めるかどうかは、仕事を辞めたいけど次が決まっていないの記事で考え方をまとめています。退職の伝え方は退職の切り出し方の記事を参考にしてください。
「行きたくない」が続いているのは、何かを変えたほうがいいという合図です。辞めるか続けるかを決めるのは、その後で大丈夫です。今夜は、何がいちばんつらいのかを1行だけ書き出してみてください。
書き出すだけで、頭の中が少し静かになることがあります。
よくある質問
仕事に行きたくないのは甘えですか?
行きたくない気持ちが続くのは、仕事の量や人間関係、通勤など、何かが負担になっているからであることが多いです。自分を責めるより、原因を確かめるほうが次につながります。
どのくらい続いたら、辞めることを考えていいですか?
期間で決まるものではありません。体調に変化が出ている、相談しても状況が変わらない、この先も同じ状態が続きそう、といったときは、環境を変えることを考えていいと思います。
仕事を休みたいとき、どう伝えればいいですか?
体調がすぐれないことを、上司に簡潔に伝えれば大丈夫です。長く休む必要があるときは、休職の制度があるかを就業規則で確認し、医療機関にも相談しておくと進めやすくなります。
誰にも相談できないときは、どうすればいいですか?
社内の相談窓口や産業医、医療機関など、利害関係のない相手に話す方法があります。まずは気持ちを書き出すことから始めてもかまいません。
入社して間もないのに行きたくないのは、おかしいですか?
おかしくありません。慣れない環境で疲れが出ることもありますし、入ってみて合わないと分かることもあります。早い時期だからこそ、原因を落ち着いて確かめておくのがいいと思います。
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