
退職までの流れ。引き継ぎと有給休暇はどう考える?
上司に退職を伝えて、ひとまずほっとしたものの、「ここから最終日まで、何をすればいいんだろう」と思っている方もいると思います。
退職が決まってからの時間は、引き継ぎ、有給休暇の相談、書類の手続きなど、やることが意外と多くあります。順番が分かっていないと、最後の数日に慌てることになりがちです。
この記事では、退職が決まってから最終日までの流れを時系列で整理し、引き継ぎと有給休暇をどう考えればいいかをまとめます。制度の細かいところは会社によって違うので、必ず自分の会社の就業規則もあわせて確認してください。
- 退職が決まってから最終日までの流れ
- 退職届はいつ、誰に出す?
- 引き継ぎは、何から始めればいい?
- 有給休暇は使える?どう相談する?
- 状況別:進め方の例4つ
- 最終日までに確認したいこと
- よくある質問
退職が決まってから最終日までの流れ
まずは全体の流れをつかんでおきましょう。会社によって順番や期間は違いますが、一般的には次のように進むことが多いです。
| 時期 | やること | ポイント |
|---|---|---|
| 退職を伝えた直後 | 退職日を上司と決める/退職届の出し方を確認する | 就業規則の「退職の申し出」の決まりを読んでおく |
| 最終日の1か月前ごろ | 引き継ぎの範囲と相手を決める/有給休暇の残り日数を確認する | 有給を使う予定も、この時点で一緒に相談する |
| 最終日の2〜3週間前 | 引き継ぎ資料を作り、後任と一緒に作業する | 実際にやってもらいながら確認すると漏れが減る |
| 最終日の1週間前 | 取引先や社内への挨拶/私物の片づけ | 挨拶の範囲は上司と相談して決める |
| 最終日 | 貸与物の返却/書類の受け取り方を確認する | 後日郵送になる書類の送り先を伝えておく |
有給休暇をまとめて使う場合は、そのぶん出社する最終日が早まります。「退職日」と「最後に出社する日」は違うことがあるので、両方を上司と確認しておくと、引き継ぎの予定が立てやすくなります。
まだ退職を伝える前の段階の方は、退職の切り出し方の記事を先に読んでみてください。
退職届はいつ、誰に出す?
退職届の扱いは、会社によって決まりがあります。紙で出す会社もあれば、社内のシステムで申請する会社もあります。まずは上司か人事に「退職届はどの形で、いつまでに出せばいいですか」と聞くのが確実です。
似た言葉に「退職願」があります。一般的には、退職願は「辞めたいので認めてください」とお願いするもの、退職届は「辞めます」と決まったことを届け出るもの、と説明されることが多いです。退職日が上司と決まったあとに出すのは、退職届のほうになります。
書く内容は、会社の書式があればそれに従います。書式がない場合は、退職日、所属、氏名、日付を入れ、理由は「一身上の都合により」とするのが一般的です。
書き方で迷ったら、自分で調べるより人事に聞くほうが早いことが多いです。
引き継ぎは、何から始めればいい?
引き継ぎは、退職までの時間でいちばん大事な作業です。丁寧にやっておくと、残る人にとっても、自分にとっても、気持ちよく最終日を迎えやすくなります。
始めるときは、次の順番で進めると迷いにくくなります。
- 自分の仕事を全部書き出す … 毎日の作業、週ごと・月ごとの作業、年に数回だけの作業まで
- 誰に引き継ぐかを上司と決める … 1人にまとめるのか、作業ごとに分けるのか
- 引き継ぎ資料を作る … 手順、使うファイルの場所、連絡先、締切、つまずきやすい点
- 後任に実際にやってもらう … 資料を見ながら一度やってもらい、分からなかったところを書き足す
資料を作るときは、「自分がいなくても、明日からこの資料だけで回るか」を基準にすると、何を書けばいいかが決まります。とくに事務の仕事は、年に数回しか発生しない作業が抜けやすいので、カレンダーや過去のメールを見返して拾っておくと安心です。
ちなみに、引き継ぎのために書き出した仕事の一覧は、そのまま次の職務経歴書の材料になります。書き方は職務経歴書の棚卸しの記事を参考にしてください。

有給休暇は使える?どう相談する?
有給休暇は、一般的には働く人の権利とされていて、退職前に残っている日数を使うこと自体は珍しいことではありません。ただ、引き継ぎとの兼ね合いもあるので、一方的に決めるより、早めに相談して予定を組むほうが進めやすくなります。
相談するときは、次の順で考えると話がまとまりやすいです。
- 残りの日数を確認する … 給与明細や社内のシステム、人事への問い合わせで確かめる
- 引き継ぎに必要な日数を考える … 出社して引き継ぐ期間がどれくらい要るか
- 使い方の案を作って上司に相談する … 「最後にまとめて使う」「引き継ぎの合間に分けて使う」など
相談のときは、たとえば「残っている有給を退職前に使いたいと考えています。引き継ぎは◯日までに終わらせる予定ですので、そのあとに使う形でご相談できますか」のように、引き継ぎの予定とセットで伝えると受け入れてもらいやすくなります。
有給の扱いや、退職を申し出る時期の決まりは、会社ごとに就業規則で定められています。法律の考え方も含めて、細かいところは会社の就業規則や人事の案内で確認してください。不安が大きい場合は、公的な労働相談の窓口に相談する方法もあります。
状況別:進め方の例4つ
例1:引き継ぐ相手がまだ決まっていない
後任が決まるのを待っていると、時間が足りなくなりがちです。相手が決まっていなくても、資料づくりは先に始めておくのがおすすめです。「誰が読んでも分かる」ように書いておけば、後任が決まった時点ですぐに渡せます。
例2:有給休暇が多く残っている
残りの日数が多いときは、引き継ぎの期間とあわせて、退職日をいつにするかから相談する必要があります。早めに日数を確認して、上司と一緒に予定を組むと、あとから慌てずに済みます。
例3:次の会社の入社日が決まっている
入社日から逆算して、退職日と最後の出社日を決めます。引き継ぎにかかる日数を少し多めに見積もっておくと、予定がずれたときにも対応しやすくなります。
例4:次はまだ決まっていない
退職後の手続きを自分で進めることになるので、会社から受け取る書類を特に確認しておきましょう。辞めたあとの過ごし方や動き方については、次が決まっていないときの記事にまとめています。
最終日までに確認したいこと
最後の数日は、挨拶や片づけで思ったより時間が取れません。次のリストを、1週間前くらいに一度見ておくと安心です。
- 返すもの … 社員証、入館証、名刺、パソコンなどの貸与物、制服、健康保険に関するもの(会社の案内に従う)
- 受け取るもの … 離職票、源泉徴収票など、会社から渡される書類(受け取り方と時期を確認)
- データの整理 … 共有フォルダに残すもの、消してよいものを上司と確認する
- 挨拶 … 社内、取引先への挨拶の範囲とタイミング
- 連絡先 … 退職後に書類を郵送してもらう住所
書類の名前や渡され方は、会社や状況によって違います。分からないものがあれば、最終日までに人事に聞いておくと、退職後に問い合わせる手間が減ります。
私も転職を何度もしていますが、最後の日が近づくほど、確認したいことを思い出すものです。気づいたときにメモしておくだけでも、最終日の慌ただしさがずいぶん変わります。
最終日は、きちんと終わらせた自分をねぎらってあげてください。
退職が決まったら、「退職日と最後の出社日」「引き継ぎの範囲」「有給の残り日数」の3つを、最初に上司と確認しておくと、そのあとの予定が立てやすくなります。まずは、自分の仕事を一覧に書き出すところから始めてみてください。
よくある質問
退職届は、いつまでに出せばいいですか?
会社の就業規則に決まりがあることが多いので、まずはそれを確認してください。退職日を上司と決めたあとに、会社が指定する形で出すのが一般的です。
退職前に有給休暇をまとめて使ってもいいですか?
残っている有給休暇を退職前に使うことは珍しくありません。引き継ぎとの兼ね合いがあるので、早めに残りの日数を確認し、予定とあわせて上司に相談すると進めやすくなります。
引き継ぎが終わらないまま、最終日を迎えそうです。
まずは上司に状況を伝えて、優先順位を一緒に決めてもらいましょう。資料を残しておけば、口頭で伝えきれなかった部分も後任が確認できます。
引き継ぎ資料には、何を書けばいいですか?
作業の手順、使うファイルの場所、連絡先、締切、つまずきやすい点の5つが入っていると、後任が困りにくくなります。年に数回だけの作業も忘れずに書いておきましょう。
最終日の挨拶は、誰にすればいいですか?
部署の人やお世話になった人には直接、取引先には上司と相談したうえで連絡するのが一般的です。挨拶の範囲は職場によって違うので、上司に確認しておくと安心です。
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