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明るいオフィスのデスクでノートパソコンに向かう女性

事務職はキャリアになる。「スキルがない」と思っていた私が気づいたこと

2026年8月26日

事務職に転職したとき、私は「スキルがなくてもできる仕事」だと思っていました。

実際に働いてみて、その認識は間違っていたとわかりました。ただ、そこで必要だったスキルは、履歴書に書ける形をしていなかっただけでした。

この記事では、事務職で身につくものが何なのかと、それをどう言葉にすれば伝わるのかを整理します。

この記事の内容
  1. 「誰でもできる仕事」だと思っていた
  2. 事務職で実際に必要だったスキル
  3. なぜ「何もない」と感じてしまうのか
  4. 目に見えないスキルを、見える形にする
  5. 職務経歴書に書けるレベルまで落とす
  6. それでも自分では気づけないとき

「誰でもできる仕事」だと思っていた

営業から事務に移ったとき、正直に言えば、少し肩の力を抜いたつもりでいました。数字に追われることもないし、決まった業務をこなせばいい仕事だと思っていたからです。

実際には、まったく違いました。

誰かの資料を整えて、電話を取って、まわりに気をつかって。決まった業務どころか、決まっていない仕事を拾い続けるのが事務でした。

それなのに、1年経っても「自分は何ができるようになったのか」が言えませんでした。ここが、事務職のいちばんやっかいなところだと思います。

事務職で実際に必要だったスキル

働いているうちに、必要なものがはっきりしてきました。

段取り

複数の依頼が同時に来て、締切もバラバラです。何から手をつけるかを毎回判断しています。これは優先順位づけという、どの職種でも使うスキルです。

調整

部署をまたぐ依頼、上司と現場で言うことが違う場面、期日が動いたときの連絡。人と人のあいだに立って話を成立させることを、毎日やっています。

正確さ

金額、日付、宛名。事務のミスは、あとの工程を全部止めます。間違えない仕組みを自分で作れる人は、どこでも重宝されます。

気配り

これがいちばん軽く扱われますが、実際には先回りして問題を潰す能力です。「これ、あとで聞かれそうだな」と思って資料を1枚足しておく。この判断ができる人は多くありません。

共通しているのは、どれも「やって当たり前」に見えることです。できていても褒められず、できていないときだけ目立ちます。だから本人も、スキルだと認識しないまま何年も過ぎていきます。

「持っていない」んじゃなくて、「言葉になっていない」だけでした。

なぜ「何もない」と感じてしまうのか

理由は3つあると思っています。

  1. 成果が数字にならない。営業なら売上、開発なら開発したもの。事務は「滞りなく回った」が成果なので、記録に残りません。
  2. 資格の形をしていない。段取りや調整に、名前のついた資格がありません。
  3. まわりも言語化していない。同じ職場の人も同じことをやっているので、特別だと気づく機会がありません。

つまり「持っていない」のではなく「言葉になっていない」だけです。ここを分けて考えるだけで、だいぶ気持ちが変わります。

目に見えないスキルを、見える形にする

おすすめは、この順番で書き出すことです。

1. 説明なしにできることを3つ書く

今の職場で、いちいち手順を確認しなくてもできること。地味なもので構いません。むしろ地味なものほど、身についている証拠です。

2. 人に聞かれたことを思い出す

「それ、どうやってるんですか」と聞かれた経験があれば、それはあなたが他の人より速くできることです。自分では当たり前だと思っているので、聞かれるまで気づけません。

3. 困っている人を助けた場面を書く

締切が危なかったとき、誰かがミスをしたとき、急な依頼が入ったとき。そこで自分がやったことが、そのまま強みになります。

白いオフィスでノートパソコンに向かって作業する様子

職務経歴書に書けるレベルまで落とす

書き出したものは、そのままでは伝わりません。行動+対象+結果の形にすると、読む側が想像できるようになります。

数字がなくても構いません。「何をして、何が変わったか」が1行で書けていれば十分です。

特に強いのが、「同じ質問が来たので手順書にした」という経験です。自分の時間が減り、まわりも助かり、仕組みを作れる人だと伝わります。事務職の人はかなりの確率でやっているのに、書かない人が多いです。

自分の当たり前は、自分がいちばん見えないんですよね。

それでも自分では気づけないとき

ここまで書きましたが、自分の当たり前は、自分ではいちばん見えません。

私も、事務職の経験を「特に語ることはない」と思っていました。それが変わったのは、人から「それ、どうやってるの」と聞かれたときでした。外から言われて初めて、これはスキルなのかと気づいたんです。

だから書き出してみて何も出てこなくても、たぶんそれは「ない」のではありません。一人で探すのに向いていないだけです。

職務経歴書を書く前に、誰かに話してみるのをおすすめします。話しているうちに、相手が「それすごくない?」と拾ってくれることがあります。だいたい、そこに答えがあります。